山陰旅行記(2)

〔5月8日〕

午前6時起床、朝食後7時50分にホテルを出発、米子道路を西進し、安来インターで下りて足立美術館に向かう。8時30分足立美術館に到着、開館は9時からであったが、添乗員の交渉で直ぐに入館でき、横山大観の海潮四題・秋、龍躍る、海上日出など沢山の名画を鑑賞、更に素晴らしい春の庭園をも鑑賞して9時45分には美術館を後にした。

米子から東は有料道路が少なく、一般道を東進、中国一の高い山大山(ダイセン)は今日も雲の中で遂にその雄姿を見ることが出来なかったが、車が少ないお陰で順調に走り、途中出雲神話の一つ因幡の白兎で有名な白兎海岸(沖ノ島は岸から約80mと案外近かった)を通り過ぎ、11時40分に鳥取砂丘展望台駐車場に到着した。

展望台下の食堂でとりあえず昼食を済ませ、リフトで砂丘の入り口へ降りることになった。リフトは無料とのことであったが、砂丘を歩くには長靴が必要との事でそれを借りるのは有料であった。私達は砂丘の入り口の高い所から眺めるだけにし、長靴は借りずに写真だけ写した。観光駱駝が3頭人待ち顔であったが、あまり乗る人は居ない様であった。

再びリフトで展望台に戻り、展望台の上からゆっくり日本一の大砂丘を展望した。この地方はラッキョウの産地とのことでお土産にラッキョウとやき饅頭「因幡のしろうさぎ」を購入した。バスは13時5分に鳥取砂丘を後にして、次の観光地「浦富海岸」へ向かった。

13時20分国立公浦富海岸の遊覧船乗船口に到着、するめいかの回転干しを見ながら、貸切の遊覧船(定員95名)に乗り、リアス式海岸に多数の島が点在し山陰の松島と言われている海岸線を海の上から鑑賞した。海岸線の多数の洞門と切り立った小島に松の木を配した眺めはなかなかによい景色で船室内から十分景色を堪能することが出来たが、写真撮影にはガラス窓の影が写ってあまりよい写真にならなかった。

遊覧時間は40分で終り、14時20分に浦富海岸を出発した。
14時55分に山陰本線の高所にある余部駅とトンネルの間に架かる高さ41.5m、長さ310.7mの日本一の余部鉄橋の下に到着、現在の鉄橋は経年劣化の影響もあり、強風が吹くと揺れが激しくなって列車の運行に支障を生じる為、今の橋脚に並べて現在鉄筋コンクリートの頑丈な橋脚を構築し、切替える為の工事を実施中であった。

15時18分には上り列車が通過する予定とのことで、それまで待って列車の通過に合わせてシャッターを切り、15時25分にこの珍しい現場を後にした。16時30分には宿泊地城崎温泉に到着したが、この街は道路が狭く、旅館も4階建て以下の小さいものが多く、ツアー一行は4つの旅館に分宿することになり、私達は添乗員を含めて11名で和式旅館「喜楽」に宿泊した。

部屋は2階の「萩の間」で生粋の和室であり、畳の上に布団を敷いて寝るのは何十年ぶりのような気がした。
城崎温泉の旅館は外湯めぐり方式を採用しており、宿泊客は無料で町内の7箇所の外湯を自由に選んで入浴することが出来るようになっていた。18時より松葉蟹や鱈の白子などのお膳料理とビールで腹を満足させ、外湯めぐりは露天風呂が洞窟になっている「一の湯」(正規入湯料は大人600円)と露天風呂が二段の池になっている「御所の湯」(正規入湯料は大人800円)を歴訪し茹蛸状態になって旅館に戻った。

~つづく~

佐藤長光

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