終戦直後、僕は六歳。小学校に行き出してまもなしのこと。
上級生に言われるままに、
あぜ道に咲き誇る赤い彼岸花の球根を掘って袋に入れ、
学校に持っていった。
 
彼岸花の球根、何に使うのかな?
役場の人がやってきて言った。
爆弾でやけどをした子どもの傷口に、球根をすりおろしてシップ薬にするんだ。
やけどをして苦しんでいる子どもがたくさんいるからな。 
多摩川の堤に咲く彼岸花を見ると、戦争で苦しんでいた都会の子どものことを、
今、ハイムの生活の中で思い出している。

 

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