多摩川音頭の歌詞(No. 3/31) 「うけらの花」とは?

多摩川音頭の三番の歌詞を紹介しよう。

うけらの花とは、オケラの花のこと。キク科の多年草で、秋に白い花を咲かせる。

かつては、武蔵野一帯で繁茂していたとのことで、『万葉集』で、この「うけら」は、目立たず変わらない姿で咲く花として詠まれている。

これには、「うけらの花のように顔色に出すな、人に知られるな」という意味が込められており、次の3首いずれもが巻十四に東歌として収められている。

恋しけば袖も振らむを武蔵野の うけらが花の色に出なゆめ (東歌 3376)

我が背子を何どかも言はむ武蔵野の うけらが花の時なきものを (東歌 3379)

安齊可潟潮干のゆたに思へらば うけらが花の色に出めやも (東歌 3503)

実際の曲を聴いてみたいという方は、次の音源からお聴きください。  AY

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください