明るい弱虫ライターあつこ61のびくびく日記(35)陣痛タクシー

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なっちゃん(次女)が、妊娠10ヶ月に入った。

妊娠アプリの表示はこんなふうになっている。

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明日土曜日、なっちゃんは実家である我が家に戻ってくる。
出産に関するいろいろな荷物を持って。

あと2週間足らずで赤ちゃんに会える。
性別も判明している。

男の子だ。
お腹をしょっちゅう蹴っている。
なっちゃんが苦しくなる時があるほど。
外に出てきたら、
大変なわんぱくものになりそうだ。

ーーーーー

ところが理科系夫がなんだかそわそわしている。

あつこがフルタイムで働いているので、
普段の日中は2人だけになるのだ。

「昼ご飯、どうしたらいいかなぁ」
「昼間僕だって、外出したいんだけどなぁ」
「朝ごはんの片付けはどうする」

出産のときの男の人は
こんなものなんだなぁ。
おかしくなってしまう。
(役にたたない?)

あつこ「別に病気じゃないので、普通に接していればいいだけよ」

理科系夫「まあ、そうなんだけど」

緊張してる。

はるちゃん(長女)が出産するときには、
理科系夫はまだ忙しく働いていた。
バリバリビジネスマンだったので、
ほぼ関係なかったから。
娘の出産に接するのが、今回初めてなのだ。

ーーーーー
あつこ「何か不安なの」

理科系夫「うーん。夜の運転がね」

なっちゃんが産気づいた時、病院に連れて行くのが不安らしい。

理科系夫「僕も65歳だし、夜はかなり冷えるから。
赤ちゃんの安全が1番だから。
平日の昼間だったらいいんだけどね。

痛みと戦っているなっちゃんを
ボクひとりで乗せていくのは…。
あつこがいてくれるならいいんだけど」

思わずニコニコしちゃうあつこ。
あなたは子供ですか?

とはいえ、この問題をそのまま放置するのも良くない。

ーーーーー
なっちゃんに電話をしてみた。

なっちゃん「あ、それ?
大丈夫だよ。
陣痛タクシーを登録してあるから」

あつこ「陣痛タクシー?」

陣痛タクシーとは、
●自分の住所と名前と電話番号
●入院する病院の名前と住所と電話番号
をあらかじめ登録しておくと

産気付いた時に、いちいち細かく説明しなくてよい。
すぐに迎えに来て、病院に連れてってくれるサービスだ。

破水に備えて、ビニールシートがひいてある。
(普通のタクシーは、妊婦さんは断わられることもある)
運転手さんが状況把握しているので、何かと安心。

なっちゃん「別に昼間でもそれで行くから大丈夫だよ。
念のため、陣痛タクシーを2社登録してあるから。
何かあってもどちらかの会社が大丈夫でしょう」

明るくあっけらかんと言い放った、なっちゃん。
今は便利なサービスがあるのだなあ。

こうして理科系夫は車の運転から解放された。

理科系夫「でも、なっちゃんが出産するときに、陣痛タクシーに一緒に乗って付き添って行ったほうがいいよね」

あつこ「まあ、そうだけど」

理科系夫「荷物を病棟まで運んだら、すぐに帰ればいいよね」

あつこ「……」

いつも冷静沈着な夫の、
オロオロぶりが楽しめそうな予感。
ーーーーー

無事に元気に生まれてきてくれれば
ばぁばはもう言うことないです。
待ってるね!赤ちゃん。

つづく

 

編集者注:
明るい弱虫ライターあつこ61さんは、noteで毎日記事を更新中です。https://note.com/atsuko_writer55

 

著者紹介
あつこ(61)明るい弱虫ライター
●明るいのに小心者。びくびく。●日本証券業協会「お金について考えていること」入賞 ●定年「理科系夫」育て●朝日新聞リライフ「ビブリオバトル」優勝 ●関心のあること Apple Watch、睡眠分析、お墓探し、メルカリ、任天堂Switch、ポケモン、二世帯住宅、介護、孫保育、通信大学
●noteで毎日記事を更新中です。https://note.com/atsuko_writer55

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