花と神話~ポプラ
白ポプラに姿を変えた娘の物語があります。
大洋神オケアノスと海のニンフ、テテュスとの間にはレウケーという名の娘がいました。冥界の王ハデスにさらわれて地下の世界に連れてこられたのですが、まもなくその地で死んでしまいました。ハデスはその娘を愛していましたから、彼女の死を心から悲しんで二人の愛の記念として、また彼女を偲ぶよすがとして、レウケーを白ポプラの木に変えたのです。
この話には別の言い伝えがあって、それによるとレウケーは冥界で死んだのではなく、ハデスが彼女を捕まえて、乱暴なことをしようとしたそのやさき、ハデスの妻であるペルセポネが現れて、レウケーを白ポプラにしたというものです。