ボクのロンドン滞在記~シン日英同盟めざして~ (その46)  ダウントン・アビーな1日

(前回まで)7月19日火曜の朝に、その大事件が起こったのでした・・・・・。

当日は勤務先である大学のチーム全員が参加する前提で、最後のプレゼンをおこなう予定になっていたところ、なんと会議の開始時間を間違えてしまい、督促の電話を受けたのは、地下鉄の乗り換えの駅のプラットホームでした。それから大慌てで大学に向かい、遅刻しながらも、なんとか使命を終えたのでした・・・。

 
7月21日(木曜)薄雲り 

ダウントンアビーな1日

1話も欠かさず全ストーリーを楽しんだ英国のテレビドラマ「ダウントン・アビー」。その撮影場所、ハイクレアキャッスルを訪問しました。
残念ながら室内を撮影する事はできません。邸宅内のライブラリー、ダイニングルーム、メアリーの寝室など、邸宅内を回っているうちにドラマのいろいろな場面がよみがえってきます。
それにしても広大な庭。これを維持するのは大変だろうなというのが素朴な感想でした。

 
写真は立ち寄った村で、綺麗な花を丹精込めて育てているおばさんと話し、お花の美しさを大げさなくらいに褒めた上で、写真を撮らせてくださいと言ったところ、おばさんがポーズをとった瞬間です。
 
コミュニケーションをする(その1)
 
もしや英語ができないから英会話ができない、とお思いでしょうか。

いいえ、逆です。話さないから英会話ができないのです。

とにかく大事なのは、コミュニケーションをとろうとする姿勢。そして、思ったことをまず口に出して、相手にコミュニケーションのサインを送ることです。

この日、バスの中で、ガイドからどこから来たかを参加者が聞かれ、当然ボクは「日本から」と答えます。
たった1人の東洋人で、幸いにみな日本には興味があり、好意を抱いてくれているのが分かります。もう1人、南アフリカから来た人がいて、ガイドは「随分遠いところから来た人が2人いますね」とか話し出しました。そこでボクはもう何を話そうか、瞬間的に決めました。(これは一種のカンみたいなものです。なにか質問が来るなという予感がするのでした)。

ガイドが、ボクの方を向いて話し出したと同時に、

「ええ、そうなんですよ。東京からロンドンまで15時間もかかりましてねぇ」と口火を切ります。

そうすると、みんな「おおぉ」とか驚いてくれます。欧米人がほとんどで、彼らは社交的で、こういうバスガイドのリードに合わせて、その場を盛り上げようときょうりょくするのです。

そこで、ボクは言葉を続けます。

「いや、以前はもっと短かったんですよ。12時間くらいで来れたんじゃなかったかな」、
「でもそれはロシア上空を飛ぶルートだったからで、ロシアがウクライナ侵攻してからそのルートを避けて、北極に近いところを通るんで15時間かかるようになってね」

としゃべり出しました。そうすると、ロシア、ウクライナという関心の高いワードや、東京の地名に大いに反応してくれたのでした。

さらにバスの中で、いろいろとガイドがクイズを出してくれました。これにも積極的に参加して、手を挙げて答えたり、質問したりしました。そのツアー中、みんなボクのことは知ってくれていて、さらにコミュニケーションがやりやすくなりました
コミュニケーションをする(その2)
 

写真はダウントンアビーのドラマで使われた教会とその墓地です。
ミネソタから来たというアメリカ人女性2人に訊いてみた(好奇心で訊かずにいられない)。

「あなたたち西欧人って、墓地や墓石とか、平気なわけ?怖くないの? だって墓石の下には遺骸がうまっているわけだし」、
すると・・・。

「いえ、全然。こういうものだって慣れているからね」

そこでさらにたたみかける。

「ほんとに?真夜中でも?}

するとアメリカの女の子、

 
「うーん、ちょっとこわいかな」と言い出して、みんなで大爆笑。

そこで2013年に発掘されたリチャード3世の頭蓋骨の写真を見せると、彼女たちは大きな関心を示し、ぐっと距離感が縮まったのでした。

(つづく)

 

風戸 俊城

ハイム在住。現役時代は中東、東南アジアの4か国に駐在し、40年勤務した後、現在は英国と日本を結ぶ知財プロモーターとして働く。経済・産業分野の翻訳業も手がける。

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