レシートは語る

昨今のコロナ事情もあり、まったく外でお酒を飲まなくなった。

昔は週末、職場の気の合う同僚とよく飲みにいったものだ。週末のお酒は格別に美味しい。当然1軒では終わらず…♪チョイト一杯のつもりで飲んで〜いつの間にやらハシゴ酒〜である。そしてあれよあれよと3軒目…。

そこまでいくとアルコールが体の隅々まで行き渡り、次第に自分が酔っているのか酔っていないのかよくわからないというとても良い気分になる。当然、その際の出来事は断片的にしか記憶しておらず…ハッ!!と気がつくと朝、ということは今までに何度もあった。

ただ有難いもので、私の場合、記憶はなくすのだがちゃんと家に帰って寝ているのだから、人間の帰巣本能も捨てたものではない。しかしそこで気になるのは、2軒目以降の昨晩の行動だ。どこで飲んだのか?何軒ハシゴしたのか。そして…誰かに迷惑はかけていないか…。

そんな時、昨日着ていた服のポケットの中をさぐると大抵レシートが入っていて、それを見れば昨晩の行動がある程度わかる。そして断片的な記憶と結びつけながら、失われた記憶の補修をしていく。

こんなに飲んだの!?
カラオケに行ったんだ!!
コンビニで水を買ったのね。

どうやらおかしなことはしてなさそうだ。そうして私は胸を撫で下ろす。

だがもちろん、肝を冷やした朝もある。

それは旅行先での出来事だ。ある居酒屋で地元の人と意気投合した私は誘われるがまま飲み歩いた。そしてハッとしたら滞在先のホテルの部屋で朝を迎えていた。旅先でも帰巣本能を発揮できていたようだ。そしていつもの様にポケットを確認する。しかし意気投合した方の名刺は出てくるものの2軒目以降のレシートがない。ズキズキするこめかみに手をやり昨晩の記憶を掘り起こそうとするも…お金を払った記憶がない。

これはまずい!!もしかすると初めて会った人に払わせてしまったのではないだろうか。私は慌てて名刺の連絡先に電話した。

「あのー昨日、ご一緒したまーぼーです」
『あぁ!!昨日はお疲れ様でしたー』
「こちらこそありがとうございました…で、昨日のお代なんですが…払った記憶がなくて…もしかして払って頂いたのでは…」
『あ、そうなんですね!2軒目は私が払いましたけど3軒目はまーぼーさんが払ってくれましたよ?』
「え!?あ、そうでしたか!(よかったー!!)」
『すごい飲みましたもんね。隣で飲んでた学生の分も俺に任せろって払ったましたよー!!』

「なぬっ!?」

『またこっちに来たらぜひ連絡くださいね‼︎』
「あ、はい…そうっすね…」

電話を切る。

財布を確認する。

…あぁ…なるほどね…。

その後の旅が極端に質素倹約になったのは言うまでもない。

まーぼー

レシートは語る” に対して2件のコメントがあります。

  1. アバター Henk より:

    マーボーさん
    よく分かる。
    よほどの下戸でもない限り、貴兄と同じような経験はほとんどの男性諸君がお持ちでしょう。
    飲んだ翌朝、昨晩のことを必死で思い出そうとしても、記憶がまるでなかったり、途切れ途切れになっているものです。しかし、どのようにして帰ったかは全く覚えてないがとにかく家には無事(?)帰りついている。しかも、しっかり玄関の戸締りまでして寝ている。
    でも、それは酒のため自身の行動の記憶が脳味噌(海馬)に定着しなかっただけで、酔っぱらっている最中の自身の行動はそれなりに普段とあまり変わらぬことをやっている。脳味噌の方は酒で多少はトロクなってはいても普段に似た行動をするように働いていたはず。全くそれまでやったことのないことはやってはいない。しかし、酔って大盤振る舞いをしてしまうのは、「たまにはいい所を見せたい」という心の底の欲求が酒で解き放たれた所為かもしれないね。
    後になっては、ちょっと辛い欲求不満の解消だったかも(笑)。

  2. まーぼー まーぼー より:

    Henkさん

    コメントありがとうございます。
    仰るとおりで、酔っ払っているとはいえ普段通りの振る舞いをしていることのほうが多い中、「ちょっとは兄貴的なことをしたい!」という願望が出てしまったのかもしれません(苦笑)。今のところ大きな失敗というのはないのですが、これからも油断せずにお酒とつきあっていきたいものです。

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