クマノザクラ

2018年3月、林総合研究所から「クマノザクラ」の発見が発表された。日本のサクラ属の基本野生種としては1915年(大正4年)に「オオシマザクラ」が発見・命名されて以来約100年ぶりの発見であった。小さいころから山林に入って見かける桜はヤマザクラとしか認識していなかったので、改めて新種の桜と言われると何だか不思議な気がする。

 

従来から熊野(紀伊半島南部)にはこの地域に自生するヤマザクラやカスミザクラに似た早咲きのサクラが自生する事が確認されていたが、地元住民は「早咲きのヤマザクラ」と認識しており、独立した種として区別されていなかった。2014年(平成26年)に紀伊半島のサクラの標本から既存の種とは異なると考えられる種の標本が見つかった。そこで2016年(平成28年)から2017年(平成29年)にかけて森林総合研究所と和歌山県林業試験場が共同で現地調査を行い研究した結果、この既存の種とは異なると考えられる種(「早咲きのヤマザクラ」)が既存の種の突然変異ではなく新種であると判明した。

 

森林総合研究所はこの新種のサクラをクマノザクラと命名した。そして、この研究論文が日本植物分類学会発行の『Acta Phytotaxonomica et Geobotanica誌 69巻2号』(2018年6月下旬発行)に掲載受理されたことで、、学名「Cerasus kumanoensis」(セラサス クマノエンシス)、英名「Kumano cherry」と命名された。

 

特徴
クマノザクラの特徴は、ヤマザクラに比べて樹高が低くて枝が細く、樹形は箒上、若木の頃から比較的美しい花をつけ、花弁のピンク色が鮮やかで、ヤマザクラとカスミザクラより花序柄が短く無毛、葉身が小さく卵形。また早咲きが特徴で、和歌山県東牟婁郡古座川町を例にとると、ヤマザクラが4月中旬から下旬、カスミザクラが4月下旬に開花するのに対して、クマノザクラは3月中旬から4月上旬に開花し、これら2種と開花期が重ならない。

 

三重県熊野市、奈良県十津川村、和歌山県田辺市本宮町などの熊野川流域を中心としたおよそ南北90km、東西60kmの範囲に野生に自生する多数の個体がある。森林総合研究所と和歌山県林業試験場はクマノザクラが高い観賞価値を有すると判断し、クマノザクラの種苗普及を計画している。今後、共同で優良個体を選抜した上で増殖方法を確立し、病害への抵抗性の検定を行うことで、高品質なクマノザクラの普及を目指すとしている。

 

(参照:Wikipedia)

八咫烏

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