む・む・む 

つい先日、地下鉄に乗ったときのお話です。
昼間だから混んではいないけど満席で、立っている人がちらほら。
と、私の斜め前に腰かけていた女性が立ち上がって、「どうぞ」と声をかけてきたのです。
びっくり仰天しました。

確かに私は最近席を譲られるようになりました。母の付き添いで病院に行くときだけでなく、 ひとりの時も。
ただ、譲ってくれるのは中年までの男性が多く、そんな歳に見えるのかと思いつつも、ありがたく受けることにしていました。
マタニティカードを下げた女性を見かけると迷わず席を譲り、自分では若いつもりなのですが。
先日南武線で5歳か10歳くらい下の女性に譲られた時も、内心は複雑ながら、明るい声で「すみません」、「ありがとうございました」と挨拶できたのです。

でも、今回の女性はどこから見ても私より年上。
「結構です」とお断りしたあと女性が下りるまでの3駅くらいの間、誰も坐らない座席が何とも妙な具合にポツンとひとつ。

つれあいや友達にその話をしたら、「せっかくの厚意を無駄にして」、「席を譲ってあげなきゃと思われたんだよ」、「立ち上がった女性が気の毒」と非難されてしまいました。

そういえば私は姿勢が悪くて老けて見えると言われます。猫毛で少ない髪の毛が雨に濡れてペチャンコだったし、初めて乗る路線で停車駅を見たりきょろきょろしていたのが席を探しているように見えたかもしれない。今となれば反省すること多々です。

それにしても・・・

以前、自分が老けたんだと気付くまで結構長いこと、『この頃どうも写真うつりが悪い』と思っていました。根っこは同じかもしれません。

む・む・む ” に対して3件のコメントがあります。

  1. アバター 古稀子 より:

    自分的には席を譲ってもらうとショックですが、譲ってくれた人の将来を考えるとたとえ一駅でも座ってあげたほうが、その人はまた席を譲ろうという気持ちになると思います。いかがでしょう。

  2. アバター asahaka より:

    ご指摘のとおりです。
    あの方もご自分は元気だと思っておられるのですし、実は見かけよりずっとお若かったのかもしれません。
    反省多々です。

  3. アバター Henk より:

    ただ、「席を譲る」という話題から、どういうわけか、ふと、むかし(40-50年近くも前)高田渡というフォーク歌手が歌っていた「夕焼け」という歌を思い出しましたので、書きました。
    渡が歌っている歌詞のもともとの詩は吉野弘という詩人のものですが、曲をつけた際、渡流に一部変えられています。しかし、彼独特のギター弾き語りで飄々・訥々と歌われると、日常よくある情景がありありと浮かんできます。
    以下がその歌詞です。

       ***********************************

     いつものこと、電車は満員。そして、いつものこと、若者が座り、年寄りが立っていた。
     うつむいていた娘、年寄りに席を譲る。礼も言わずに年寄りは次の駅で降りた。
     娘は座った。が、また、別の年寄りが娘の前に、娘の前に。
     娘はうつむいた。が、また、年寄りに席を譲る、年よりは礼を言って次の駅で降りた。
     娘は座った。二度あることは三度という通り、別の年寄りが娘の前に。
     かわいそうに娘、うつむいて、うつむいたまま席を譲らず。
     次の駅も次の駅も唇をかみしめ、つらい気持ちで。
     娘はどこまで、どこまで行くのだろう、唇をかみしめ、つらい気持ちで。
     優しい心に責められながら、美しい夕焼けも見ないで。
     唇をかみしめ、つらい気持ちで、美しい夕焼けも見ないで。
     
      ************************************

    YOUTUBEで、「高田渡 夕焼け」で検索されると歌が聞けます。「夕暮れ」という歌もあるのでご注意を。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください