ギリシャ神話「おひつじ座」

ハイム花の図鑑では花にまつわる神話をいくつか紹介していますが、星にも神話があります。まずは、黄道12星座から紹介しましょう。
夜空では、小さくてあまり目立たない「おひつじ座」ですが、神話にはある少年にまつわる苦難のドラマがありました。
第一回は、「おひつじ座」です。
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テッサリア国の王アマタスは精霊ネペレと結婚し、息子プリクソスと娘ヘレを授かりました。妃ネペレが精霊の世界に戻ってしまうと王は人間のイノを新たな妃に迎えました。

イノは、自分の子を王座につけたいと思い、プリクソスを殺そうと目論み、「プリクソスとヘレを生贄にせよと神のお告げがあった」との嘘を広めました。それを信じた王は、2人の子供の殺害を許可してしまいました。

生贄の儀式の日、2人が殺される直前のこと、空から金色に輝く一頭の羊が舞い降りると、プリクソスとヘレを背中に乗せて上空に飛び立って行きました。実はこの羊は、我が子の危機を知った母のネペレが最高神ゼウスから授かって二人の元へ送ったものでした。

羊は異国を目指して懸命に海上を飛びましたが、途中でヘレが海に落ちて死んでしまいました。羊は、妹を失い嘆き悲しむプリクソス一人を乗せて飛び続け、やがて異国のコルキスに降り立ちました。

プリクソスは羊の魂をゼウスに返し、その毛皮はコルキスの王に贈りました。後に彼は、王の娘と結婚しコルキス王となりました。羊は、その働きを神々に認められ夜空に上げられることになり、「おひつじ座」となりました。

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