ギリシャ神話「さそり座」

「さそり座」の神話には。オリオンという男が登場します。海神ポセイドンを父に持つ彼は、人並みはずれた大きな体と強い力を備え、素晴らしい狩りの腕前をもっていました。第八回は、「さそり座」です。

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あるところにオリオンという大男がいました。彼は狩りの名手でどんな獲物でも確実にしとめるのでした。しかし、自惚れ屋で暴力的だったため、周りの人からは疎まれえていました。

オリオンは、エーゲ海の島の王女メロペに一目惚れし、妻にしようと強引に迫りました。しかし、メロペとその家族は粗暴なオリオンを嫌って、一家で島から出て行ってしまいました。腹を立てたオリオンは、ますます乱暴な性格になっていきました。

メロペを諦めたオリオンは、また得意の狩りを始めました。次々と獲物をしとめていくうちに気分が高まり、「この腕前にはたとえ神でもかなわないだろう」と大声で威張りました。それを耳にした神々は腹をたて、特に女神ヘラは激怒し、オリオンを懲らしめるため大きな蠍(さそり)をさし向けました。

オリオンがいつものように道を歩いていると、大蠍がいきなり大地から現れました。彼は大蠍の毒針に差されて命を落としました。ヘラは、手柄を立てた大蠍を天に上げて「さそり座」をつくりました。後にオリオンも星座の「オリオン座」になりましたが、彼は蠍を恐れているため、「さそり座」と同じ夜空には決して現れません。

 

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