ギリシャ神話「おとめ座」

おとめ座」のおとめとは誰なのか、豊穣の女神デメテル、その娘ペルセポネ、正義を司るアストレア、アテネ王の娘エーリゴネなど諸説あります。ここでは、ペルセポネの神話を紹介しましょう。第六回は、「おとめ座」です。

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豊穣の女神デメテルは、最高神ゼウスとの間に、一人娘のペルセポネを授かりました。デメテルは娘を心から愛し大事に育てました。やがてペルセポネは身も心も美しい娘に成長しました。

ある日、ペルセポネが野原で花を摘んでいると、突然、大地が裂けて、冥界の王ハデスが現れました。以前からペルセポネを気に入っていたハデスは、泣き叫ぶ彼女を冥界へ連れ去り、強引に妻にしてしまったのです。さらに、地上へ戻れなくなる効果を持つザクロを食べさせて、彼女を冥界に縛りつけました。

最愛の娘を失ったデメテルは、絶望して神の世界から姿をくらませました。すると、全ての草木が枯れはて、人間は飢えに来る苦しみました。見かねたゼウスは、ハデスと交渉し、1年のうち8ヶ月間は、デメテルのもとにペルセポネを返すようにしました。

こうして、ペルセポネは、8ヶ月間は天上で、残り4ヶ月間は冥界で暮らすようになりました。彼女自身である「おとめ座」が天に上がらない4ヶ月間は、デメテルがふさぎ込むため地上は冬となり、草木が育たなくなります。

 

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