新語・難語おもしろ解説 「5Gとは?」

5Gとは?

  まず、「G」は英語の「Generation」の頭文字を取ったもので、「世代」を表しています。スマートフォンなどの移動通信システムは、これまでおおよそ10年を周期として「1G」から「4G」へと世代を新しくしてきました。その5世代目にあたるのが「5G」(第5世代移動通信システム)です。

5Gの特徴としては、以下のようになります。

1、超高速
  5Gの通信速度は理論値で最大10Gbps(将来的には20Gbps)とされ、現在主流である4G(LTE)の約10倍高速になります。例えば、2時間の映画をダウンロードするのに4Gでは30秒かかるとするなら、5Gはたったの3秒で完了すると言う訳です。

2、超低遅延
  データが送信されてから受信するまでの遅延時間が1ミリ秒(1/1000秒)程度まで短縮される。これはもう遅延を体感できない短かさです。因みに、4Gの遅延時間は10ミリ秒程度です。これにより、ストリーミング動画を快適に視聴できたり、クラウドゲームの遅延によるストレスが解消されたりすることが若者を喜ばせていますが、ゲームの世界よりも我々の生活に重要な意味を持ってきます。
  例えば、遅延の許されない”自動運転”や、”遠隔治療”現場での活用が大いに期待されています。

3、多数同時接続
  1km四方で100万台の機器を同時に接続できるようになります。これは、4Gの30~40倍になる計算となります。これまで、主にパソコンやスマホ、一部の家電などがインターネットに接続されていたのに対し、今後は、あらゆる機器や各種センサーがインターネットにつながるようになると言われています。いわゆるIoT(=Internet of Things/モノのインターネット)時代の本格的な幕開けとなります。

4.、進歩の歴史
  第1世代は、アナログ方式による音声通話時代から始まった時代です。
  第2世代では、デジタル方式によるパケット通信が実現しました。
  第3世代になると、静止画から動画の送受信までができるように進化しました。
  第4世代ではさらに、高精細な動画も楽しめようになりました。

  こうしてみると、第4世代までは人と人をつなぐコミュニケーションツールとして進化してきたと言えるでしょう。しかし5Gは、その発展型に留まるのではなく、人とモノがつながるIoT時代の重要な基盤としてコミュニケーションのあり方が変わることになります。さらに、今後の新たなビジネスの創造にも繋がっていくことが期待されています。

5、5Gの利用に必要なモノは?
  3キャリア会社が提供する5Gを利用するには、5Gプランへの契約変更と同時に、5G対応スマホが必要となります。また、5Gが使えるエリアでないと利用できないので、5G向けに発表された新サービスと合わせて、確認しておく必要があります。

6、5Gの料金プラン
  改正電気通信事業法により、毎月支払う通信料と端末代金を切り分ける「分離プラン」の導入が義務づけられました。そのため、利用料とは別途、端末代金が必要になります。各社の個々の情報は差し控えたいと思いますので、ご自分でお調べください。

7、5Gで変わる未来
  はじめに述べたとおり、5Gはスマホの通信環境のためだけにあるのではありません。あらゆる産業での活用が期待されていて、新たなビジネスの創造に向けての実証実験なども数多く行われています。例えば、救急医療の現場では、移動中でも高精細映像を用いた緊急手術が可能になるでしょうし、高齢化が進む農業では情報収集する農業用センサーを活用し、給餌ロボットやドローンによる薬剤散布などが更に活発になるでしょう。建設業ではドローンで測量したり、遠隔地から建設現場の建機をコントロールできるようになる可能性もあります。

  街中に多数の高精細な映像センサーを設置すれば、万一の災害時の災害情報の把握、被災者への最適な避難経路の案内などが可能になるでしょう。

  最後に、以下は総務省が公開している第5世代移動体通信システムの普及を目指すWebメディア「GO! 5G」です。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000633132.pdf

八咫烏

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