コロナの時代を読む
「他者を暖かく観察」木内昇さん(直木賞作家)
誰かを悪者に
誰のせいにもできないような事で被害を受けると何かと理由をつけて誰かのせいにしたくなるのは、人間心理なのかもしれません。 新型コロナウイルスの感染が拡大してこの心理はずっと働いているように感じます。 ウイルスという漠然とした病原体を前に、誰かを責めたい悪者にしたい、というような。 省略・・・とりわけ現代はSNSがあるので、匿名で誰かを非難しやすいでしょう。 それぞれの視点からだけの正義を振りかざすと社会は殺伐としてしまうのではないでしょうか。
違いを認める
どこに視点を置くのか。 山本周五郎の小説「青べか物語」省略・・・・ 「私=周五郎」という語り手によって土地で出会った人々の事が描かれています。けれども「私」は人々に積極的に関わっているわけでなく、「観察」してるだけなのです。 このスタンスが本当に大事なんじゃないかと思うのです。 淡々と自分がやるべきことはやりながら周囲を冷静に観察する。・・・ 現代に、もう少しもう少しこの観察者の視点があればと思うのです。誰かおかしな事を言ったと攻撃するよりなぜそうなったかを想像する方が社会は豊かになると思います。 攻撃したところで、状況はよくなるわけではないのですから。
人生は波乱万丈
どうしても人は他人と比べがちです。・・・ただ基本的に生きていく上でうまくいくことはそんなにもないでしょう。 ・・・人って本当に波乱万丈で一貫してる人なんでいないくらい。筋が通ってると見える人でも必ず言動がぶれる時期がある。 それは何かに挑戦してるからなんです。 誰しもが、生きていく上で困難を背負っているわけです。だから安穏と暮らしていた人よりも懸命にもがいていた人の方が、歴史上の中でも輝いて見えるのだとおもいます。
かなり省略しましたが、自分自身に置き換えて心刺さる記事でした。
誤字があったらごめんなさいね。
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