= 橋の端 1 南高橋(東京都:中央区)
橋の端:第1橋は 南高橋(東京都:中央区)です
東京都中央区 亀島川に架けられている橋で、隅田川との合流地点にあります
関東大震災の復興事業の一つとして、昭和7年に架けられた橋です
橋の構造は、橋長63.1メートル、幅員11.0メートルの鋼トラス橋です
トラスの一部材の端に丸い環のついた「アイバー」が用いられており、
全体はピントラス橋とも呼ばれています
実はこの橋は、明治時代の両国橋を再利用したものです
大正12年(1923年)の関東大震災後の復興事業により、大規模な区画整理が行われた際に、
当時橋のなかった本湊町と対岸の越前堀一丁目との間に南高橋が計画されました
しかし、地震災害により破損した多くの橋を改架したために、東京市は予算が乏しくなっていました
そこで、明治37年(1904年)に隅田川に架橋され、
地震被災によって改架された両国橋の3連トラス橋のうち、
損害の少なかった中央部分を補強して再利用し、移設しました
現地に合わせた結果、原型の両国橋と比べて幅で1/3程度に縮小し、高さも下げられています
都内に現存する鉄橋のうち道路橋としては、最も古い橋だそうです
総工費は 76,600円 と銘板に記されていますが、当時(昭和7年)としては
結構な価格だったと思われます
右側が旧両国橋の写真です
南高橋にもみられる、入口左右の柱の上についている装飾が同じなのが分かります
こうして見るとなかなか趣があります
橋の袂には「徳船稲荷神社」という小さな社があります
すぐわきに桜の木もあり、春はリバーサイドで写真映えしそうな場所です
南高橋の下流はすぐに隅田川です
対岸の佃島は春には桜が咲き乱れるお花見スポットです
また、佃島には老舗の佃煮屋さんが何件かあります
月島もんじゃもあり、色々楽しめる場所です
近くに出かけた際は「南高橋」を是非とも鑑賞願います