花と神話~ホウセンカ
ギリシャの宮殿である女神が盗みの疑いで裁かれるということがありました。美しい女神だったため誰かに嫉妬され濡れ衣を着せられたのです。しばらくするとなくなった物は他のところから見つけられました。
これで女神の身の潔白は証明されましたが、潔癖な女神には、身に覚えのないことであっても、そうした疑いをかけられたこと自体が許せない屈辱でした。女神は怒りと悔しさのあまり、ホウセンカに変身してしまったということです。
ホウセンカは今でも実が熟すと、それにわずかに触れるだけでも実がはじけます。それは、花になった女神が今も自らの胸を開いて無実を訴えているからだと言われています。ホウセンカの花言葉は「短気」です。