夏の星座~わし座

神を喰らう大鷲
争いを繰り返す人間たちを神々が見限り始めていたとき、人間を守護した神がいました。その神の名はプロメテウス。大昔、ゼウス率いるオリュンポス神族と敵対したティタン神族の神です。彼はその戦争では、ゼウスに味方したため、その後もオリュンポス神族の仲間とされていました。

あるとき、獣の肉の分け方を巡って、神々と人間が対立することになりました。そのとき、プロメテウスは、神々を欺いて人間が得をするように取り計らったのでした。ゼウスは、その細工に気づいて怒り、人間から「火」を奪い去ってしまいました。しかし、プロメテウスは、神々が住む天上からこっそりと火を盗み出し、人間に返してあげたのでした。

ゼウスは激怒しました。プロメテウスをさらって岩山に鎖で縛り付け、野ざらしにしました。さらに、ゼウスは大鷲を毎日飛ばして、プロメテウスの肝臓を喰わせたのです。この大鷲が後に「わし座」になったと言われています。

プロメテウスは不死身でした。昼間に啄まれた肝臓は、夜のうちに再生しました。後に、英雄ヘラクレスに助けられるまで、彼は連日、この苦痛に耐え続けたそうです。

星座名 わし座
学 名 Aquila
主 星

アルタイル(0.8等級)夏の大三角のひとつ

季 節 夏の星座(20時正中 9月上旬)

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