まっちゃんのワクワク農業ライフ(その14)人生の楽土を歩む(3の2)
(編集者注)本年6月までお送りした「まっちゃんのワクワク農業ライフ」の集大成ともいうべき記事を、NPO法人スモールファーマーズのご好意により、転載させていただきます。今回は全3回の第2回をお送りします。
探求、研究、追求。自分が知らないことを知ることは、とにかく気持ちが良い。
朝は5時に起床、3時間ほど畑仕事をして、昼食の後にはちょっと昼寝。夕方にまた2時間ほど畑に向かいます。
「今は1.5反くらいの広さで野菜と米、それと果樹を少量多品種でやってる。作業は多くて忙しいけど毎日やることがあるってのは幸せなこと」

忙しいとストレスもあるのでは?と聞くと「前の日にね、明日やることを考えるんだ。でも考えたことの半分くらいしかできない。それで作業がたまってくるんだよね。それがストレスと言えばストレス笑。でも、最近そんな自分を見て“何をあくせくやってるの”ってささやく自分もいてね」と、自分との問答を教えてくれました。
そうやって自分に問かけると、あくせくしなくなりますか?という問いには「いや、気になるよ笑」とあっけらかんと答えが返ってくるのでした。

そんな松尾さんが今探求しているのが“無肥料”。「スモールファーマーズで勉強して、農薬を使わないってのはもう当たり前。次の段階で無肥料での栽培ができないかなって考えてる。」
成果は出そうですか?と聞くと「うーん、病気にはならないけど、実がまだ小さいね。堆肥は入れてるけど、それだけではまだ追いついてない感じがしてる。売るためにやってることじゃなくて、自分がとことん追求していきたいって思うからやってるんだけどね、まぁ、僕もまだまだ人間ができてないから、何とかもう少し大きく育ってくれないかなって思ってしまうし、思わず肥料に手が伸びそうになっちゃう笑」とカラリと笑います。

「落ち葉メインで、タダで手に入る資材でできる絶品堆肥だよ」と松尾さん
「果樹栽培、おもしろいよ」という松尾さんの畑には、梨や桃、柿に栗、とたくさんの果樹があります。「果樹のことは習いにも行ったけど、後は本を読みながらの独学。米は長野の竹内孝功先生の“無農薬水稲栽培コース”があって、そこに1年通って勉強した。あれは良かったよ!」という松尾さん。気になったこと、分からないことは日本中どこにでも飛んでいき学び、納得できるまで追求するのが松尾スタイルです。
「勉強するとね、自分がいかに無知だったかを知っていくでしょ。知らないことを知っていくっていうのは気持ちが良い。だから僕は勉強するんだ」と“しなやかな頑固さ”を覗かせるのでした。


次回へ続きます。
(編集者注)NPO法人スモールファーマーズのご案内他については次をご参照下さい。
1)スモールファーマーズの案内 https://note.com/small_farmers
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著者紹介
松尾 吉高
京都府宮津市在住。1953年京都生まれ。商社在職中に海外はサウジアラビア、イラン、マレーシア、上海などに勤務。62歳でリタイアし、本格的に農業に取り組む。趣味 ゴルフ、スキー、釣り、旅行、歴史の勉強。マイブームは歩き四国お遍路。現在オリーブ栽培で地域おこしに取り組み中。