リスキリングとは~新語・難語
リスキリングは、技術革新やビジネスモデルの変化に適応するため、新たな知識やスキルを習得するプロセスです。経済産業省によれば、新しい職業に就くためや現職で求められるスキルの変化に対応するためのスキル獲得を指します。DX化に伴うスキル習得が近年のリスキリングの主な焦点となっていますが、企業側からのスキル提供だけでなく、学ぶ者の主体性も強調されています。
リスキリングは「リカレント教育」と「アンラーニング」と関連がありますが、異なる点があります。「リカレント教育」は周期的に教育を受け直すことであり、リスキリングは企業が戦略的に社員のスキル獲得を促す視点であり、実践に重きを置いています。「アンラーニング」は、既存の知識やスキルを捨て新しいものを習得することであり、リスキリングとは必ずしも捨てることを意味しません。
2020年のダボス会議では「リスキリング革命」が議題に上がり、2030年までに全世界で10億人への教育、スキル、仕事の提供が目標とされました。DXの加速に伴い、リスキリングはますます重要になっています。
岸田文雄総理はリスキリング支援を政策の一環として推進しており、国内でのリスキリングの活発化が期待されています。企業にとっては、リスキリングを通じて人材不足に対応し、必要なスキルを内部から育成することが、有効な戦略とされています。
参考文献:三菱総合研究所『目指すべきポストコロナ社会への提言』