ベトナム旅行記 第6章

16.Grab も万能ではない

パリのものほどではないが、ハノイにもオペラ座と呼ばれる立派な建物が存在する。この建物をカメラに収めたあと、ここから 2 ㎞ほど離れたレストランに向かうべく、Grab タクシーを呼ぶことにした。ところが、なかなか注文を受け付けてくれる車がいない。ようやくO Kしてくれた車がいても、激しい渋滞のためか近づいてこない。そこで、近くで客待ちをしていたシクロに👉をかける。目的地を書いた紙をみせると、意を決したように「よし、行ったる!」という感じで乗せてくれた。50 歳前後と思われる自転車のこぎ手に、大人 2 人を乗せてもらうのはちょっと申し訳ない気がした。料金は事前に確認して 1,200 円。Grab タクシーならこれの 5 分の1で済んだろうが、これはこれでいい思い出となった。

 

17.ハノイの市内観光バス

ハノイにも 2 階建て観光バスが走っている。市内の見どころをまわり、13 か所で自由に乗り降りできる。イヤフォンで日本語のガイドを聴くこともできる。一度も降りずに約 1 時間で一周する場合は、900円。自由に 4 時間乗り降りできるチケットは 1,800円だ。私は 1 か所降りたい場所があったので、4 時間チケットを購入。バスに乗り込んだものの、バスは前後に行ったり来たりするばかりで、一向に出発する気配がない。そのあげく、「このバスはブレーキに不具合があることがわかったので、別のバスに乗り換えてください」と言われる。出発が遅れた上に、道路が大渋滞していたため、K 氏との待ち合わせ時刻ギリギリとなり、途中下車は断念した。

 

18.待ちぼうけ

ハノイを訪問する旅行者の多くは、ハロン湾へ行く。我々は、なるべくゆったり行こうと思い、車を一台チャーターした。ホテルで待っていると、きれいな三菱のSUV が迎えにきた。ただし、ドライバーはほとんど英語を話すことができない。ハロン湾までは、片道  170km。大混雑のハノイ市内を抜け、一般道を暫く行くと、高速道路に入る。片道3車線の立派な道路だ。8時半にホテルを出発し、途中のサービスエリアで 20 分のトイレ休憩。11 時 10 分にハロン湾クルーズの出発ターミナルに到着する。

出発ターミナルに到着すると、ドライバーが「ここで 10-15 分待ってください」と片言の英語で話す。そして、そのままどこかへ行ってしまった。「このままここに置き去り?」と不安に思っていると、このツアーをアレンジしてくれたジルさんから WhatsApp で連絡が入った。「そこで待っていれば、男性が迎えに来ます」とのこと。しかし、30 分待っても来ない。ジルさんには、座っている場所の写真を送ったり、状況を問いあわせたりする。「彼は必ず来ますから。きっと途中で渋滞しているのでしょう」と適当なことを言う。そうこうするうち、一人の女性が近づいてきて私の名前を呼んだ。あとでわかったが、クルーズツアーの添乗員であった。WhatsApp のおかげで、パニックにならずに済んだ。

 

(第7章へ続く)

HS

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