夏の星座~へびつかい座・へび座

「12星座」は、太陽の通り道である「黄道」に沿って並ぶ12個の星座を表していますが、この黄道にはもう一つの星座が存在する。それが「へびつかい座」。実際は13個の星座が太陽の周りに並んでいるのですが、そもそもなぜ「へびつかい座」が除外され12星座となったのでしょうか。

その理由は、遡ること2500年以上前。バビロニア人たちが、星座と太陽の位置を研究し、夜空に輝く星座を12等分して「黄道12星座」を作ったことから始まります。当時からすでに12カ月周期のカレンダーを用いていたバビロニア人は、各月にその「黄道12星座」を割り当てたのです。

バビロニア人たちは、もう一つの星座が黄道に存在し「黄道13星座」になるべきだとすでに知っていましたが、12カ月周期のカレンダーに合わないことから「へびつかい座」のみを除外した。その名残が現在まで続いている。

「へびつかい座」は、英語で「Ophiuchus(オフィウクス)」と呼ばれ、ギリシャ語で「蛇」と「育てる」という意味の言葉を合わせた名前と考えられています。この星座のモデルは、ギリシャ神話に登場する医術の神アスクレピオス。

将棋の駒のような形をした「へびつかい座」は、アスクレピオスが近くにある「へび座」と合体して、蛇に巻かれているようにみえるということで、その名がつけられた。「へびつかい座」が13番目の星座として含まれると、さそり座といて座の間の18日間に当てはまります。その結果、すべての星座の期間に少しずつズレが生じ、自分が考えていた星座とは違うものが割り当てられるかもしれない。

アスクレピオスの杖と蛇
神アポロンは、つまらない勘違いから妻のコロニスを矢で射抜いてしまいます。コロニスは、お腹にいるあなたの子を助けて」と言って死んでしまいました。アポロンは自分の過ちを知り後悔しながら妻の体から赤子を取り出してアスクレピオスと名付けてケンタウロス族の賢者ケイロンに預けました。アスクレピオスは、ケイロンのもとで医術を学びました。

成長したアスクレピオスは、神々も認める名医になりました。さらに、彼は怪物ゴルゴンの血を死者を生き返らせる薬を発明しました。彼は、その薬を惜しげなく使って多くの人間の命を救いました。

しかし、その行為は、「人間とは死すべきもの」という絶対的な秩序を破るものでした。死者の国を統治するハデスは激怒し、裁きを下すようゼウスに訴えました。ゼウスは、アスクレピオスの才能を惜しみながらも、雷で打ち砕いて殺してしまいました。

その後、アポロンがゼウスに願い出て、アスクレピオスの罪は許されました。アスクレピオスは、持っていた杖と彼の聖獣である蛇とともに天に上げられて「へびつかい座」と「へび座」になりました。

星座名 へびつかい座
学 名 Ophiuchus
主 星

ラスアルハゲ(2.1等級)

季 節 夏の星座(20時正中 8月上旬)
星座名 へび座
学 名 Serpens
主 星

ウヌク・エルハイア(2.7等級)

季 節

夏の星座(20時正中 7月中旬~8月中旬)

夏の星座~へびつかい座・へび座” に対して2件のコメントがあります。

  1. アバター itochan より:

    一番最後、「へび座」の間違いでしょうか。
    >「へびつかい座」と「ひべ座」になりました。

  2. アバター ヤタガラス より:

    itochanさん、ご連絡ありがとうございます。修正しました。今後ともよろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください