秋3題その①「秋」・・・X氏のつぶやき117
人恋しい秋 朝
ふとんから出たくない朝
時はどんどん流れていく朝
窓から淡い絹のような朝陽が射す
もう起きなさいよと頬を射す
秋の夜長から明けてくる朝
冷えた空気に金木犀の香りもどこかに去っていく朝
朝霧がダイヤモンドに輝き
襟もとをそっと閉めて立ち止まる朝
虫の音も ほそぼそと鳴く
樹木の葉が一枚ひらひらと舞う
歩く足音が行き場を失う朝
ヒヨドリが突然鳴いてくる
朝の空には白い糸のような雲が
その向こうから渡り鳥がV字を描いて飛んでくる
秋よ!サヨナラ!